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コラム

社労士

障害年金の「初診日」とは?なぜこんなに重要なのか

目次

  • 1.初診日とは?

  • 2.なぜそんなに重要なのか?

    1. 2-1.① どの年金制度が適用されるかが決まる
    2. 2-2.⚠️ 退職前に受診することが重要です
    3. 2-3.② 保険料の納付要件を確認する基準になる
    4. 2-4.③ 初診日を証明できないと申請が進まない
  • 3.初診日の証明が難しいときは?

  • 4.ずっと厚生年金に加入していた場合はどうなる?

  • 5.まとめ

障害年金の申請を検討されている方から、よくこんなご相談をいただきます。

「病院にかかったのはずいぶん前のことで、初診日がわからないんです…」

実は、初診日の特定は障害年金申請の最初の関門です。ここでつまずく方がとても多く、場合によっては受給できるはずの年金が受け取れなくなることもあります。

今回は「初診日とは何か」「なぜ重要なのか」をわかりやすく解説します。


1.初診日とは?

初診日とは、障害の原因となった病気やケガで、初めて医師の診察を受けた日のことです。

たとえば——

  • うつ病で最初に心療内科を受診した日
  • 脳梗塞で救急搬送された日
  • 糖尿病の合併症が発覚した日

など、「その病気・ケガで最初に病院に行った日」が初診日になります。


2.なぜそんなに重要なのか?

初診日が障害年金に大きく影響する理由は3つあります。


2-1.① どの年金制度が適用されるかが決まる

初診日に加入していた年金制度によって、受給できる年金の種類と金額が大きく変わります。

初診日の状況受給できる年金
会社員・公務員だった場合障害厚生年金(2階建て)
自営業・無職・学生だった場合障害基礎年金のみ
20歳前だった場合20歳前傷病による障害基礎年金

障害厚生年金が有利な理由は2つあります。

  • 障害基礎年金+障害厚生年金の「2階建て」で受給できるため、金額が大きくなる
  • 配偶者への加給年金も支給される

2-2.⚠️ 退職前に受診することが重要です

実務上よく見られるケースとして、退職後に初めて受診したために、初診日が国民年金加入中となってしまうことがあります。

この場合、障害厚生年金ではなく障害基礎年金のみの受給となり、受け取れる年金額が大きく下がってしまいます。

体調に不安を感じている方は、退職する前に必ず一度受診しておくことを強くおすすめします。


2-3.② 保険料の納付要件を確認する基準になる

障害年金を受給するには、初診日の前日までに一定期間の年金保険料を納めている必要があります。

初診日が変わると、納付要件を満たすかどうかも変わってしまうため、正確な初診日の特定が不可欠です。


2-4.③ 初診日を証明できないと申請が進まない

年金事務所に申請する際、初診日を証明する書類(受診状況等証明書)の提出が求められます。

転院を繰り返していたり、何年も前のことだったりすると、当時の病院がカルテを廃棄していて証明が難しいケースもあります。


3.初診日の証明が難しいときは?

カルテの保存期間は原則5年。当時の病院が閉院していたり、カルテが残っていないケースも少なくありません。

そのような場合、以下のもので代替できることがあります。

  • 診察券・領収書
  • お薬手帳
  • 健康保険の医療費通知

これらの客観的な資料を「受診状況等証明書が添付できない申立書」とあわせて提出します。ただしこの場合でも、その次に受診した医療機関の受診状況等証明書は必ず必要です。

なお、次の医療機関に紹介状で受診した経緯がある場合は、その紹介状によって初診日を確定できるケースもあります。

また、第三者証明という方法もありますが、以下のルールがあります。

証明者必要枚数
家族認められない
友人・知人2枚必要
当時の医療従事者1枚でOK

ただし、当時の医療従事者を探して証明をお願いすることは現実的に難しく、認められにくい傾向があります。第三者証明に頼るよりも、まずは診察券・領収書・お薬手帳・医療費通知などの客観的な書類を探すことが先決です。


4.ずっと厚生年金に加入していた場合はどうなる?

なお、初診日の証明書類は必ずどのケースでも必要です。

A病院で受診状況等証明書が取得できない場合は、「受診状況等証明書が添付できない申立書」を提出したうえで、次に受診したB病院での証明書を取得するという手順を踏みます。

ただし、ずっと会社員として厚生年金に加入し続けていた方の場合は、初診日がどの時点であっても厚生年金加入中と判断されるため、「初診日によって受給できる年金の種類が変わってしまう」という問題は生じにくくなります。

ご自身の加入状況によって対応が異なるため、まずは専門家にご相談されることをおすすめします。


5.まとめ

  • 初診日=その病気で初めて医師の診察を受けた日
  • 初診日によって受給できる年金の種類と金額が大きく変わる
  • 体調に不安がある方は、退職する前に必ず一度受診しておくことが大切
  • 初診日の証明が難しい場合でも、申立書・客観的資料・次の医療機関の証明書で対応できる場合がある

「初診日がわからない」「昔の病院がもうない」という場合でも、諦めないでください。書類の調査や代替証明の準備も、専門家としてしっかりサポートいたします。

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