お気軽にお問い合わせください

黒い受話器のアイコン

092-753-5384

平日 10:00~18:00 / 土日祝 休み

コラム

社労士

障害年金の金額はいくら?計算のしくみをわかりやすく解説

目次

  • 1.結論:金額を決める3つの要素

  • 2.障害基礎年金の金額(令和8年度)

    1. 2-1.昭和31年4月2日以後生まれの方
    2. 2-2.昭和31年4月1日以前生まれの方
  • 3.子の加算

    1. 3-1.計算例
  • 4.障害厚生年金の金額(令和8年度)

    1. 4-1.等級ごとの計算式
    2. 4-2.「報酬比例の年金額」とは
  • 5.加入期間が短くても大丈夫な「300月みなし」

  • 6.3級には最低保障額がある

  • 7.障害厚生年金の「2階建て」がなぜ有利なのか

    1. 7-1.比較してみると
  • 8.よくある誤解

    1. 8-1.誤解①「障害者手帳の等級と同じ金額がもらえる」
    2. 8-2.誤解②「働いていたらもらえない」
    3. 8-3.誤解③「一度決まった金額はずっと同じ」
  • 9.まとめ

障害年金のご相談で、必ずと言っていいほど聞かれるのがこの質問です。

「実際、いくらもらえるんですか?」

生活がかかっている大切な問題ですから、当然のご質問だと思います。ただ、障害年金の金額は「一律いくら」と決まっているわけではなく、加入していた年金制度・障害の等級・家族構成によって変わります。

今回は、令和8年度(2026年度)の金額をもとに、計算のしくみをわかりやすく解説します。


1.結論:金額を決める3つの要素

障害年金の金額は、次の3つで決まります。

  1. 初診日にどの年金制度に加入していたか(基礎年金だけか、厚生年金もあるか)
  2. 障害等級(1級・2級・3級)
  3. 家族構成(子どもや配偶者がいるか)

まずは制度ごとに見ていきましょう。


2.障害基礎年金の金額(令和8年度)

自営業・専業主婦(主夫)・学生・無職の方など、初診日に国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」です。

こちらは定額なので、誰でも同じ金額になります。

2-1.昭和31年4月2日以後生まれの方

  • 1級:1,059,125円(年額) / 月あたり約88,260円
  • 2級:847,300円(年額) / 月あたり約70,608円

2-2.昭和31年4月1日以前生まれの方

  • 1級:1,056,125円(年額)
  • 2級:844,900円(年額)

※障害基礎年金に3級はありません。


3.子の加算

18歳到達年度の末日(3月31日)までのお子さん、または20歳未満で障害等級1級・2級に該当するお子さんがいる場合、加算があります。

  • 第1子・第2子:1人につき243,800円
  • 第3子以降:1人につき81,300円

3-1.計算例

2級の障害基礎年金を受給、子どもが2人いる場合

847,300円 + 243,800円 + 243,800円 = 1,334,900円(年額)

月あたり約111,000円になります。


4.障害厚生年金の金額(令和8年度)

会社員・公務員として初診日に厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」です。

こちらは給料の額と加入期間によって人それぞれ変わります

4-1.等級ごとの計算式

  • 1級:報酬比例の年金額 × 1.25 + 配偶者加給年金額(243,800円)
  • 2級:報酬比例の年金額 + 配偶者加給年金額(243,800円)
  • 3級:報酬比例の年金額のみ

配偶者加給年金は、生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる場合に加算されます。

4-2.「報酬比例の年金額」とは

在職中の給与・賞与の平均額と、厚生年金の加入月数をもとに計算される金額です。給料が高く加入期間が長いほど多くなります。


5.加入期間が短くても大丈夫な「300月みなし」

ここが障害厚生年金の大きな特徴です。

若くして障害を負った方は厚生年金の加入期間が短く、そのままだと年金額がとても少なくなってしまいます。

そこで、厚生年金の加入期間が300月(25年)未満の場合は、300月加入したものとみなして計算するルールがあります。

「入社2年目で病気になったから、ほとんどもらえないのでは」と心配される方がいますが、このしくみによって一定額が確保されます。


6.3級には最低保障額がある

障害厚生年金3級は報酬比例部分のみですが、最低保障額が設定されています。

  • 昭和31年4月2日以後生まれ:635,500円
  • 昭和31年4月1日以前生まれ:633,700円

計算結果がこの金額を下回る場合は、最低保障額が支給されます。

なお、3級よりやや軽い障害が残った場合に、一時金(障害手当金)が支給される制度もあります。


7.障害厚生年金の「2階建て」がなぜ有利なのか

1級・2級に該当した場合、障害厚生年金の方は障害基礎年金も合わせて受給できます。

これがよく言われる「2階建て」です。

7-1.比較してみると

Aさん(自営業・初診日に国民年金)2級

  • 障害基礎年金:847,300円
  • 合計:847,300円

Bさん(会社員・初診日に厚生年金)2級・報酬比例部分が年80万円と仮定

  • 障害基礎年金:847,300円
  • 障害厚生年金:800,000円
  • 合計:1,647,300円

※Bさんの報酬比例部分は説明のための仮の数字です。実際の金額は加入記録によって異なります。

同じ2級でも、初診日にどちらの制度に加入していたかで、これだけの差が生まれます。

だからこそ、体調に不安があるうちは退職前に受診しておくことが大切なのです。


8.よくある誤解

8-1.誤解①「障害者手帳の等級と同じ金額がもらえる」

障害者手帳の等級と、障害年金の等級はまったく別の制度です。

手帳が2級だから障害年金も2級、ということにはなりません。それぞれ別の基準で判断されます。

8-2.誤解②「働いていたらもらえない」

働いていることだけを理由に不支給になるわけではありません。実際に、就労しながら障害年金を受給している方はいます。

ただし、就労の状況(仕事の内容・職場での配慮の有無・勤務日数など)は、障害の状態を判断する材料の一つとして見られます。
そのため、診断書や病歴・就労状況等申立書に、働くうえでどんな困難があり、どんな配慮を受けているかを正確に記載することが重要になります。

8-3.誤解③「一度決まった金額はずっと同じ」

年金額は物価や賃金の動きに応じて毎年度改定されます。令和8年度は前年度より1.9%(厚生年金は2.0%)引き上げられました。

また、障害の状態が変われば等級が変更されることもあります。


9.まとめ

  • 障害基礎年金は定額。1級1,059,125円/2級847,300円(令和8年度・昭和31年4月2日以後生まれ)
  • 子どもがいる場合は加算あり(第1子・第2子は各243,800円)
  • 障害厚生年金は給料と加入期間で変動。加入300月未満なら300月とみなして計算
  • 障害厚生年金1級・2級なら障害基礎年金と合わせた「2階建て」で受給できる
  • 3級には最低保障額(635,500円)がある

ご自身がいくら受給できるかは、年金記録を確認しないと正確にはわかりません。「思っていたより多かった」というケースも少なくありません。まずはお気軽にご相談ください。


参考資料

前の記事

障害年金の「保険料納付要件」とは?知らないと受給できない2つの...

記事一覧へ

次の記事

この記事より新しい投稿はまだありません。