コラム
社労士
障害年金の「保険料納付要件」とは?知らないと受給できない2つのルール
目次
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1.保険料納付要件とは?
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2.ルール① 原則(3分の2要件)
- 2-1.なぜ「前々月」までなのか?
- 2-2.具体例
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3.ルール② 特例(直近1年要件)
- 3-1.2つの適用条件に注意
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4.「免除」と「未納」は全く違う!
- 4-1.注意:初診日より後に免除申請しても無効
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5.未納がある方はどうすればいい?
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6.20歳前に初診日がある場合
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7.まとめ
障害年金を申請しようとしたとき、初診日の次に必ずチェックしなければならないのが「保険料納付要件」です。
どれだけ重い障害があっても、この要件を満たしていなければ障害年金は受給できません。ところが、この要件を知らずに保険料を未納のままにしている方が少なくありません。
今回は、保険料納付要件のしくみをわかりやすく解説します。
1.保険料納付要件とは?
障害年金を受給するには、初診日(その病気・ケガで初めて医師の診察を受けた日)の前日までに、一定期間の年金保険料を納めていることが必要です。
これが「保険料納付要件」です。
要件には2つのルールがあり、どちらか一方を満たせばOKです。
2.ルール① 原則(3分の2要件)
初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と免除期間を合わせた期間が3分の2以上あること
2-1.なぜ「前々月」までなのか?
国民年金保険料は「当月分を翌月末日までに納める」しくみになっています。
たとえば初診日が8月10日だとすると、前月(7月分)の納付期限は8月31日です。つまり8月10日の時点では、まだ7月分を納めていなくても未納とは言えません。一方、6月分は7月31日が納付期限のため、8月10日時点で納めていなければ未納になります。
このように、直近の月は納付状況がまだ確定していないため、「前々月まで」を基準とするルールになっています。
2-2.具体例
初診日が2025年10月15日の場合、基準は2025年8月末までの期間です。
20歳から年金に加入し、40歳で初診日を迎えた方の場合、被保険者期間は約240か月(20年)。このうち160か月(240×2/3)以上が「納付済み+免除」であればOKです。
3.ルール② 特例(直近1年要件)
初診日の属する月の前々月までの直近1年間に、保険料未納期間がないこと
つまり、直近1年間さえ未納がなければよいという特例です。過去に未納があっても構いません。
3-1.2つの適用条件に注意
この特例には条件が2つあります。
- 初診日が令和18年3月末日までであること
- 初診日において65歳未満であること
65歳以降に初診日がある方は、この特例は使えません。①の3分の2要件を満たす必要があります。
4.「免除」と「未納」は全く違う!
保険料納付要件を考えるうえで、最も大切なポイントがここです。
| 状態 | 納付要件への算入 |
|---|---|
| 保険料を納付している | ✅ 算入される |
| 法定免除・申請免除・猶予を受けている | ✅ 算入される |
| 手続きなしの未納 | ❌ 算入されない |
免除は「納めなくていい」ではなく「納めたとみなされる」制度です。
4-1.注意:初診日より後に免除申請しても無効
ここが特に見落とされがちなポイントです。
免除申請は、初診日より前に手続きが済んでいる必要があります。 初診日を過ぎてから過去にさかのぼって免除申請をしても、その期間は納付要件における「免除期間」としては認められません。
「病気になってから慌てて免除申請をしても間に合わない」ということです。経済的に保険料を納めるのが難しい場合は、症状が出る前、できるだけ早い段階で免除・猶予の申請をしておくことが重要です。
5.未納がある方はどうすればいい?
過去の未納保険料は、原則として2年以内であれば後から納付(追納)できます。
ただし、これも「初診日より前」に完了している必要があります。初診日後に追納しても、納付要件には算入されません。
- 未納が2年以内 → 早めに追納する
- 経済的に厳しい → 症状が出る前に免除・猶予申請をしておく
- 未納期間が長い → 直近1年特例(65歳未満・令和18年3月末日まで)で満たせるか確認する
6.20歳前に初診日がある場合
20歳前に初診日がある方(先天性の障害など)は、保険料納付要件が問われません。
ただし、本人の所得が一定額を超える場合は支給が停止・減額される「所得制限」があります。
7.まとめ
- 保険料納付要件には「3分の2要件(原則)」と「直近1年要件(特例・65歳未満かつ令和18年3月末日まで)」の2つがある
- 「前々月まで」なのは、保険料の納付期限が翌月末日のため
- 免除・猶予は「納付済み」として扱われるが、初診日より後の手続きは無効
- 未納がある方は、症状が出る前の早めの対策が大切
- 20歳前に初診日がある場合は納付要件不要(所得制限あり)
「保険料を払っていないから障害年金はもらえない」と諦めている方も、実は要件を満たしているケースがあります。まずは専門家にご相談ください。