コラム
社労士
年金制度の基本をおさらい~しくみと種類をやさしく解説~

目次
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1.年金制度は「公的年金」と「私的年金」の二本立て
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2.公的年金のしくみは「2階建て」
- 2-1.■ 1階部分:国民年金(基礎年金)
- 2-2.■ 2階部分:厚生年金
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3.3つの給付がある:老齢・障害・遺族
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4.保険料は誰がどれくらい払うの?
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5.年金は「もらう権利」であり「支える義務」
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6.まとめ:制度の基本を知れば、将来への不安が減る
こんにちは。「ふくおか年金・ライフプラン相談室」です。
今回は、「年金ってそもそもどんな制度なの?」という基本の“キ”から、わかりやすく解説していきます。将来の備えとして欠かせない年金制度。その全体像を把握することで、不安が安心に変わるかもしれません。
1.年金制度は「公的年金」と「私的年金」の二本立て
日本の年金制度は、大きく分けて以下の二つに分かれます。
- 公的年金(国が運営する年金):全員加入が原則。老後の基礎となる。
- 私的年金(企業や個人が準備する年金):任意加入。上乗せの役割。
今回は、その中でも全員が関わる「公的年金制度」にフォーカスします。
2.公的年金のしくみは「2階建て」
公的年金はよく「2階建て」と表現されます。これは、職業によって加入する年金の種類が異なるからです。
2-1.■ 1階部分:国民年金(基礎年金)
全国民が対象。20歳から60歳までの全員が加入する制度です。
主に自営業者、学生、無職の方などがこの国民年金に加入します。
2-2.■ 2階部分:厚生年金
会社員や公務員が対象。1階の国民年金に加えて、自動的に厚生年金にも加入することになります。
つまり、より多く保険料を支払う分、将来受け取る年金額も増えます。
3.3つの給付がある:老齢・障害・遺族
年金というと「老後にもらうもの」というイメージが強いですが、実は以下の3種類の給付があります。
- 老齢年金:所定の年齢になったときに受け取る
- 障害年金:病気やケガで障害状態になったときに受け取る
- 遺族年金:一家の大黒柱が亡くなったときに、家族が受け取る
年金制度は、「長生きリスク」だけでなく「もしも」のときにも備える**“人生のセーフティネット”**なのです。
4.保険料は誰がどれくらい払うの?
- 国民年金(1階部分):定額制(2025年度は月額17,510円)
- 厚生年金(2階部分):報酬比例(加入期間中の報酬と加入期間に応じて決まる)会社と本人が折半で負担
保険料の猶予や免除制度もありますが、その扱いによって将来の年金額に差が出てきます。
気になる方は、一度お近くの年金事務所に相談されると安心です。
5.年金は「もらう権利」であり「支える義務」
年金制度は「世代間扶養(賦課方式)」というしくみで成り立っています。
つまり、現役世代が支払った保険料が、今の高齢者への年金給付に使われるというもの。世代を超えて支え合う制度なのです。
6.まとめ:制度の基本を知れば、将来への不安が減る
年金制度は決して「他人ごと」ではありません。全ての人に関係し、万が一のときに支えてくれるものです。
とはいえ、制度は複雑で、変更も多いもの。わからないまま放置して損するよりも、プロに相談してスッキリ解決しておく方が、将来の安心につながります。

ふくおか年金・ライフプラン相談室では、年金制度の基本から、障害年金・遺族年金の請求支援、老後の資金計画まで幅広くサポートしています。お気軽にご相談ください!